NHK受信料罰則について

<2006年12月20日現在>

放送法第32条第1項では、所定の条件を満たした者にNHKとの受信契約を義務付けている。しかしながら、条件を満たしているにもかかわらず受信契約を締結しない者に対する罰則は規定されていない。

罰則がない理由としては、以下の意見がある。

個人の自由意志を尊重するためである。また、放送法でテレビ設置者に受信契約を義務化すること・受信料を納めることを強要すると、日本国憲法第19条「思想・良心の自由は、これをおかしてはならない。」に抵触する恐れがある。
法律の力や公権力でNHKが存続することは、国営放送と何等変わらなくなると考えられることから、罰則を無くすことでNHK・受信料制度の存続について国民の判断にゆだねようとしている。
現行法上、NHKは受信契約締結義務者との契約を義務づけられておらず、受信契約締結をNHKに申し入れても契約を断られる可能性がある。このことから、受信契約締結義務者は、NHKが原因で受信契約を締結できない可能性がある。原因が他者(NHK)にある場合でも罰則を受けるのは不合理であるので、法律上罰則は規定されていない。
民法の一般原則を適用すれば、受信契約を結んだ上での受信料不払い(未納)については、契約不履行による損害を受けたとして、NHKは民事訴訟による損害賠償請求が出来ると考えることも出来る。受信契約を締結しない場合は、契約を結ばないこと自体を不法行為として考えることができる可能性があり、民事訴訟による損害賠償請求が出来ると考えることも出来る。いずれの場合も、法的手段による取り立てを行おうとした事例は無い。 また、受信設備廃止届を出す場合、廃止していないにもかかわらず廃止したと嘘を言って手続きをしたり、そうすることをそそのかしたりすると詐欺罪や業務妨害になる可能性も出てくるが、手続きにあたりNHKがその事実を確認する為に訪問・立ち入り調査をするといったことも行ってはいない。これも法的手段で受信料を取り立てることにつながり、ひいては国営放送と変わらなくなると考えられているからである。

但し現行の制度では、受信料はテレビ設置者全員からの公平負担を原則としている一方で受信契約をしない者や受信料を払わない者でもNHKが視聴可能であり、また法律の趣旨を全うしている契約者のみが損をするといった事態が起こっていることになり、これを問題視する意見も多い。これに対し「罰則を導入すべきだ」と主張する者もいる。またこういった問題を解消する為、地域開発スタッフらが日夜未契約者世帯を訪問してまわり、受信料制度の必要性を理解してもらうよう説得にあたっているが、これにかかる経費が年間800億円以上であるとも言われており、この経費がかかりすぎているとの指摘もある。

ちなみに日本の受信料制度には罰則が無いが、例えばTVライセンス制度を導入しているイギリスのBBCでは受信料の不払い者を独自の機器などを使って特定したり、訪問調査するなどし、違反者に対しては罰金1,000ポンド(日本円で約20万円)が科せられたり、裁判を起こされてその訴訟費用を請求されたり、警察から逮捕・拘留されるなどしている。このように国によって差違があるのは、その国のたどってきた歴史や文化・国民性の違いがあるからだと考えられる。但し、イギリスなどでもこのTVライセンス制度に対する反対意見・世論があるのも事実で(参考:TVライセンスの撤廃を求めるページ・英文)、「欧州人権規約に反する人権侵害だ」と民事訴訟が起こった事例もある。しかし、5年に毎に行なわれるBBCを公共放送として存続させるかの国民投票で、廃止票が過半数を占めていないので、イギリスの世論はいまのところTVライセンス制度を支持していると言える。また、フランスでも受信料制度廃止論が国会で議論されたこともあった。

なお、日本同様に罰則が無い受信料制度で運用がなされている国としてはイタリア (RAI) がある。


NHK受信料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋
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